多く人がすでにAWSクラウドデザインパターン(CDP)を活用しています。CDPこそがAWSを使う目的とまでは言わないにしても、パターンとしてまとめられた体系の上であれば安心してシステムを作れると考えている人は多いのではないでしょうか。
それが証拠に、AWSのCDP関連書籍は、Webデザインのカテゴリで1位(平成25年8月6日現在)でした。
CDPがそのwikiで整備され、公開されてから1年半近くがたちました。日進月歩のこのクラウドの世界で、CDPが生き残っていることは、CDPがそれだけ良く練られた、万人受けするものである故であることは先ず間違いないでしょう。
一方で、CDPは多くの前提知識を必要とする形でまとめられています。CDPがAWSを使う目的だとしたら、AWSを使うために勉強せざるを得なかったことは、沢山あるのではないでしょうか。それらをまとめることはCDPほどの意義はないかもしれませんが、利用者の底辺を広げ、より洗練されたCDPを生み出す原動力となると考えました。
そこで必要になるのは、キャッチーなフレーズです。私はあえて、「AWSバッドノウハウ」と呼ぶことにしました。
「バッドノウハウ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。だれが言い始めたかには諸説あるのですが、最初にきちっと言語化されたものは、高林氏の次の定義でしょう。
計算機を使っていると、何でこんなことを覚えないといけないのだ ろうか、とストレスを感じつつも、それを覚えないとソフトウェア を使いこなすことができないためにしぶしぶ覚えなければならない、 といった類いのノウハウは多い。そうした雑多なノウハウのことを、 本来は知りたくもないノウハウという意味で、私はバッドノウハウ と呼んでいる。
http://0xcc.net/misc/bad-knowhow.html
2003-03-30、高林哲
繰り返しになりますが、「AWSを使うために勉強せざるを得なかったこと」がバッドノウハウであるならば、それらをまとめることには価値があるでしょう。CDPとバッドノウハウの関係を絵にするとこんな具合です。
CDPばかりが注目されていますが、CDPはそれだけで成り立つものではありません。その下にはアンチパターンがあり、バッドノウハウがあり、さらに次々とあらわれるAWSのサービスやユーザの要件などの広大な海の上にある、氷山の一角といえるものです。
それらを集める一つの方法として、「AWSバッドノウハウカンファレンス(仮称)」を開催したいと思っています。現時点では思いつきの段階ですが、皆様のご協力をいただけると幸いです。また、オンラインでアイデアを集める方法も模索しようと思っています。
最後に、この記事を書いたきっかけは、JAWSUG東京が大崎のフューチャーアーキテクトさんで開催され、そのLTでした。会全体の概要はしんやさんのレポートをご覧いただくとして、私の発表について説明することにしました。何しろ今回の私の発表は資料を見ただけではさっぱりわからないので。
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